慣れないことや新しいことが愛を引き寄せる

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初めてとか慣れてないとか
そういうのが怖かったのに
頑張ってみたら
どれもいい思い出になって
そこから大切なものを見つけたんだ

星の王子さまからあなたへ

僕が遠くの星を
いくつも旅したときに
たくさんの思い出ができたけど
最初は不安でたまらなかった
そんな僕の物語を知ってる?

どこかの本の中にあって
遠くの小さな星にも
それからあなたの心にも
僕はちゃんといるんだよ

あなたの心の中にある
僕の小さな星にはね
あなたのための
小さなイスもあって
何かあったらそこに座って
僕と一緒に夕日を
ながめることもできるよ

自分の気持ちが
わからなくなったときや
なんだか怖くてたまらないとき
心の中で僕の隣にあるイスに座って
一緒に夕日をながめていよう
何も言わなくても
あなたの気持ちが伝わってくるよ
たってここは
あなたの心の中なんだから

それで僕は
あなたに話したいことがあるんだ
聞いてくれるかな
きっとあなたの心にも
何かをくれる話になるといいな
愛についての話なんだけど
それはね……

僕が小さな星から旅に出て
最初にめぐったのは
どれも僕の星と同じくらいの
小さな星たちだったから
最初はあんまり怖くなかった
でもそのうちに
とても大きな星にたどりついて
そこではあたり一面砂だらけで
僕は途方に暮れてしまった

そこはなんだか寂しくて
それから何か知らないものが
隠れてそうだったから
何か怖いことがあっても
僕ひとりで
なんとかしなきゃって

それで寂しくて怖くて
途方に暮れてたんだ

でも歩き続けるうちに出会いがあって
それは願いを叶えてくれるヘビや
飛行機ごと落ちてしまって
水を一緒に探して友達になった人や
それからキツネや
僕のバラによく似た花たち
いろんな出会いがあったよ

どれもが素敵な思い出
というわけには
いかなかったけど
でもどれも大切なことを
僕に教えてくれたんだ

嫌なことは嫌だと言っていいし
ダメなことはやっぱりダメ
でも困ったときに
助けを求めることや
本当にして欲しかったことを
あらためて言うことも
誰かとの絆をつくっていくんだ

僕はたくさんの出会いを通して
自分の気持ちに気づいたんだ

どんなときも僕は
心の中でバラの花を思い出してた
何かあるたびに
バラの花に会いたくなった
本当は傷つくのが怖かったけど
それでも会いにいかなきゃって
そう思ったんだ

それはたぶん
バラの花と話すことが
僕にとって大切なことだったから

嫌われちゃうかもしれないけど
でもいろんなことを知るうちに
バラの花も何かを怖がっていて
それで上手くいかなかったのかもって
そう考えるようになっていったんだ

僕はいろんな出会いで
いろんな考え方や
感じ方があることを知った
だから僕だけの気持ちで
考えるんじゃなくて
バラの花のことも
もっとよく知りたいと思ったんだ

それから星に帰った僕は
バラの花にまた水をあげて
一日のうちの何時間かは
そばにいるようになったんだ

前と違うことはね
無理に話さなくても
ただ顔を見たりそばにいたり
それだけでも
少しずつわかることがある
そう感じられるようになったこと

たくさんの出会いが
僕に心を教えてくれた
自分の心と誰かの心は
ずいぶん違っているときもあって
ぜんぜん知らないことを
お互いに考えているのかも

だからこそ
自分の中にある不安だけで
相手のことを決めつけちゃいけない
そう考えられるようになったよ

僕の話はこれでおしまい
今度はあなたの物語だね
これからまた新しく
あなたの物語が始まろうとしているよ

それはどんな物語になるだろう?
新しいページを書くために
魔法のペンをつくろう
あなたの物語を書いていくために
それはきっと新しい愛の物語になるよ

辛い過去を繰り返すんじゃなくて
幸せな未来につながる愛を
どんどん見つけていけるような
そんな物語が始まるんだ
新しい出会いなのか
今の関係に新しい何かを見つけるのが
それは僕にはわからないけど
きっと素敵な物語になるよ

さあ魔法のペンをつくっていこう
手のひらに
好きな大きさで
好きな形のペンを思い浮かべて
インクの色は何色にする?
ペンの飾りはどんなもの?
それともシンプルな方が好き?

魔法のペンをつくったら
そのペンに名前をつけよう
心に浮かんだ言葉や
大好きな色や音楽や
なんとなく好きな言葉でもいいよね

名前を決めたら
魔法のペンを軽く握って名前を呼んで
何度か名前を呼ぶうちに
だんだんと手に馴染んでくるはずだよ

それはあなたが
新しい何かを見つけるたびに
心の中にある本に物語を書いてくれる
だから新しいことをやってみたり
どうなるか分からないことも試してみて
あなたの毎日の中に
「新しい」を増やしていって
それがあなたの愛を引き寄せるよ

愛する人と付き合いたいとか
もっと深い中になりたいとか
心が離れた人と近づきたいとか
いろんな愛の物語があるけど
あなたの物語に
幸せを書いていけるのは
あなただけなんだ

そのために魔法のペンを使ってね

不安になったときや
嫌われてるかもって考えたとき
自分はダメだって考えたときに
ペンの名前を何回か呼んであげると
新しい自分に目を
向けられるようになっていくよ

不安じゃなくても大丈夫
愛されていても大丈夫
ダメじゃない自分を見ても大丈夫
そうやって愛する気持ちが高まって
自然と心が花開いていくうちに
何かがあなたに愛を運んでくるよ
まるで花につられた蝶や蜂みたいに

僕はあなたが
どんな出会いを通して
どんな物語を書いていくのか
心の中で一緒に見てるから

でも辛くなったら
ペンを休めて
僕と一緒に夕日を見よう
ただ隣に座って
泣きたいときは泣いて
怒りたいときは怒って
頑張った自分を
僕と一緒にほめてあげよう

たくさんの愛を見つけてね
僕はあなたの物語を読むよ
どんな物語でもいいんだ
あなたが書いてくれた
そのことが僕には何より大事だから

あなたの心が動くとき
僕も一緒に感動するんだ
そんなふうにあなたのことを
自分のことみたいに
大切にしてくれる人たちが
きっとあなたを待ってるよ

どんなときも楽しんで
それができないときは
心の中にいる僕を頼って
嫌なことがあったら
聞かせてほしいし
嬉しいことがあったら
一緒にお祝いをして
人生を楽しんでいこう